定額貯金は、預けた日から6か月を過ぎると払い戻す時期を選べる、ゆうちょ銀行の商品です。
定期預金は、1年などの期間を先に決めて預ける商品で、ゆうちょ銀行では「定期貯金」と呼びます。
例えば、当面は使わないものの引っ越しの時期がまだ決まらないお金と、1年後に支払う予定のお金では、必要な動かしやすさが違います。
使う時期、途中で払い戻す条件、同じ期間の受取利息を比べると、自分に合う預け方を考えられます。
定額貯金と定期預金は、期間の決め方が違う
一般の銀行では「預金」、ゆうちょ銀行や農協などでは「貯金」という名称が使われます。
ゆうちょ銀行の定額貯金と定期貯金は別の商品です。
ここでは、一般的な円の定期預金の考え方を説明し、具体的な条件はゆうちょ銀行の定額貯金・定期貯金で比較します。
| 比べる点 | ゆうちょの定額貯金 | ゆうちょの定期貯金 |
|---|---|---|
| 期間 | 据置6か月、その後は10年まで払戻し時期を選ぶ | 1か月〜10年の所定の期間から選ぶ |
| 利子の計算 | 半年複利 | 3年未満は単利、3年以上は半年複利 |
| 途中で使う場合 | 6か月後は口数単位。1口の分割は不可 | 満期前は所定の預入期間内払戻金利 |
| 満期などの後 | 通常貯金への振替等、設定を確認 | 自動継続・通常貯金への振替等、設定を確認 |
「定額」は毎月一定額を積み立てるという意味ではありません。
毎月の積立をしたい場合は、自動積立定額貯金など、積立の方法が付いた商品を確認します。
一般銀行の定期預金は、期間、最低金額、解約、利子の計算が商品ごとに違うため、ゆうちょの条件とは分けて読みます。
定額貯金は「6か月の据置」と「10年の区切り」を分ける
据置期間とは、原則としてそのまま預けておく期間のことです。
定額貯金の据置は預入日から6か月で、その後は必要になった時期に払い戻せます。
払戻しを選べるのは、預入日から6か月後を起点に、預入日から10年までの間です。
例えば2026年7月10日に預けたお金は、6か月後が2027年1月、10年後が2036年7月という関係になります。
具体的な払戻し可能日や取扱時間は、取引明細・通帳や利用する窓口等で確かめます。
6か月以内の生活費や急な支出に備えるお金は、日常の出し入れができる通常貯金・普通預金にも残しておきます。
据置期間内に払い戻す場合は、所定の据置期間内払戻利率が適用されるため、必要になった時点で手続き先へ確認します。
「一部を引き出す」は、1口の金額と手段で変わる
定額貯金は1,000円以上・1,000円単位で預けられます。
1口の金額は1,000円、5,000円、1万円、5万円、10万円、50万円、100万円、300万円の8種類です。
口数単位で払い戻せますが、1口をさらに分割することはできません。
例えば、50万円1口で預けたものから10万円だけ使うという払戻しはできません。
10万円を5口に分けていれば、対応する窓口等で1口分を払い戻し、残り4口を残す考え方ができます。
将来一部だけ使う可能性があれば、預入時の口数を確認します。
総合口座の担保定額貯金は、ATMでは口数単位の一部払戻しができません。
ゆうちょダイレクトやゆうちょ通帳アプリでは、対象口座の口数単位の払戻しができますが、自動貸付けの担保になっている場合などに制限があります。
商品だけでなく、使う手続きの方法も確認します。
10年後は、自動継続ではなく取扱方法を確認する
定額貯金は10年経過後、通常貯金の金利を目安にした利率で扱われます。
預けたお金と利子を通常貯金へ自動で振り替える設定もあり、担保定額貯金では満期振替の取扱いになります。
同じ定額貯金の条件でもう10年間自動継続する仕組みとは分けて考えます。
「満期等のご案内」が届いたら、預入日、満期の時期、預けたお金と利子の行き先を読みましょう。
2007年9月以前の定額郵便貯金を持っている場合は、現在のゆうちょ銀行の商品と管理・手続きを区別します。
定期預金・定期貯金は、使う時期から満期を決める
満期は、決めておいた預入期間が終わる日です。
ゆうちょ銀行の定期貯金は、1か月、3か月、6か月、1年、2年、3年、4年、5年、10年から指定します。
10年定期貯金は2026年5月18日に取扱いが始まりました。
例えば来年の引っ越し費用なら、支払予定より前に満期になる期間を選ぶと受け取りやすくなります。
引っ越し日だけでなく、契約金や振込が必要になる日を考え、余裕を取って満期を合わせます。
ゆうちょの定期貯金も1,000円以上・1,000円単位です。
預入金額を一部だけ分割して払い戻すことはできないため、使う目的が違うお金を別々に預ける方法もあります。
一般銀行の定期預金では、一部解約の可否をその商品の規定で確認します。
自動継続なら、その時点の金利で新しく預ける
元金(預けたお金)だけを再び預け、利子を通常貯金へ受け取る「元金継続」と、元金と利子を合わせて再び預ける「元利金継続」があります。
通常貯金への満期振替を選ぶ方法もあります。
ゆうちょの10年定期貯金は自動継続の対象外です。
自動継続する場合、新しい期間の金利は継続時の店頭表示金利です。
担保定期貯金の満期振替や、自動継続できる回数・期間も含め、契約の設定を確認します。
満期後に振替も継続もしない場合は、通常貯金の金利を目安にした利率となります。
郵送・アプリ等の案内を読み、使う予定があるなら、受取先まで確認しておきましょう。

金利は「同じ金額を同じ期間預けたら」で比べる
表示される金利は通常、1年間あたりの割合である年率です。
半年の商品なら、年率を基に半年分の利子を計算します。
税引前の金利と、税金を差し引いた受取額も分けます。
定額の段階金利は、払戻しまでの期間で決まる
定額貯金は、預入時に示された金利の表を基に、預けていた期間に対応する利率を預入時にさかのぼって適用します。
3年までは6か月ごとの段階があり、金融情勢によって各段階の金利が同じ場合もあります。
例えば2年間預けて払い戻すなら、預入時に決まった「2年以上2年6か月未満」の利率が計算の基準になります。
最初の半年はその時点の段の利率、次の半年は別の段の利率と、区間ごとに順々に切り替える計算ではありません。
半年複利は、半年ごとに生じた利子を元金に加え、その利子にも次の利子が付く仕組みです。
定額貯金は月割計算、定期貯金は1年365日の日割計算で、3年未満は元金を基準にする単利、3年以上は半年複利です。
現在の金利の例と、税引後の受取額
2026年10月17日に確認したゆうちょ銀行の金利一覧(10月13日現在)では、定額貯金の「1年以上1年6か月未満」は年0.450%、定期貯金の1年は年0.500%です。
預けて1年で使うという同じ期間で比べると、計算方法と税引後の利子まで比較できます。
利子の仕組みを知るための単純な税引前の例として、100万円を年0.5%で3年間預けると、単利は100万円×0.005×3=1万5,000円です。
同じ年率を半年複利で計算すると、100万円×(1+0.005÷2)の6乗-100万円で、約1万5,094円になります。
この数値は仕組みの比較用で、現在の3年商品の受取額ではありません。
個人の預貯金利子には、原則20.315%(国税15.315%・地方税5%)が課税されます。
税引前利子5,000円なら、5,000円×0.79685=約3,984円が税引後の目安です。
実際は日数、口数、利子・税額の端数処理等で変わり、障害者等を対象とするマル優などの利子非課税制度もあります。
比較するときは、預入日、金額、実際に使うまでの期間、税引後の受取額、途中払戻しの条件をそろえます。
キャンペーンでは、対象者・金額・申込方法・対象期間・終了後の金利も読み、通常の商品と条件を分けます。
途中で使う可能性があるお金は、解約条件も読む
定期預金は満期まで預けるのが基本で、途中解約時は所定の低い利率等で利子を計算し直す商品が一般的です。
ゆうちょの定期貯金も、預けていた期間に応じた預入期間内払戻利率を使います。
一般的な円の定期預金では、途中解約で主に変わるのは利子です。
外貨預金や仕組預金など、投資性や特別な解約条件がある商品は、元本の扱いも含めて別に確認します。
ここでの比較を、そのまま別の金融商品へ当てはめないようにします。
毎月の生活費や家電の故障への備えは、すぐ動かせる普通預金・通常貯金に置くことを優先します。
使う時期が未定でも6か月以内に必要になる可能性が高いなら、定額貯金の据置条件も考えます。
旅行用・引っ越し用・将来の買い替え用というように目的を分け、満期の時期や口数を分ける方法もあります。
長い期間の商品を選ぶときは、その間に必要になるお金を残せるかを確かめましょう。
預入限度額と、預金保険の保護額は別のルール
ゆうちょ銀行の個人の預入限度額は、通常貯金等が1,300万円、定額・定期貯金などの定期性貯金が合計1,300万円です。
財形貯金等の別枠や、民営化前の定期性郵便貯金との合算など、該当する条件を確認します。
預金保険は、金融機関が破綻した場合の保護制度です。
利子付きの一般預金等は、1人・1金融機関ごとに合算し、元本1,000万円までと対応する利子が保護されます。
支店や通帳を分けても、同じ金融機関なら合計します。
例えば、通常貯金400万円と定額・定期貯金800万円なら、対象残高は合計1,200万円です。
預入限度額と保護上限は、別々に確認します。
無利息・いつでも払い戻せる・決済サービスに使えるという3要件を満たす決済用預金は全額保護、外貨預金等は対象外と、区分も異なります。
窓口・ATM・アプリは、預入れと払戻しを別に確認する
ゆうちょダイレクトや通帳アプリで預入れ・払戻しできるのは、総合口座で管理する担保定額・担保定期貯金など、所定の対象です。
本人確認済みの口座で、通常貯金から振り替えて預けるなど、条件があります。
ATMでも、預入れの対象と払戻しの対象、必要なICキャッシュカード、金額制限を確認します。
担保定額の口数単位の払戻しのように、窓口・アプリとATMで扱いが違う部分があります。
無通帳型総合口座は手続き先にも制限があるため、商品概要説明書の該当欄を読みます。
窓口を使う場合は、通帳、届出印、本人確認書類等の必要なもの、予約の要否、受付時間を取扱店で確かめます。
オンラインは登録と認証方法、機種変更後の利用状態、完了明細・通知も確認し、将来の払戻しができる方法まで把握します。
担保定額・担保定期貯金は、通常貯金が不足したとき、預けた貯金を担保に自動貸付けを受ける仕組みがあります。
貯金をそのまま取り崩すのではなく、利子のかかる借入れなので、貸付けの設定・返済方法を確認します。
給与等から積み立てる財産形成定額貯金は、勤務先の財形制度と取扱条件を確認します。
まとめ
定額貯金は6か月の据置後に払戻し時期を選べ、定期預金・定期貯金は期間と満期を先に決めます。
定額の口数や、定期の自動継続、途中払戻しの利率も、使いやすさを左右する条件です。
使う日と必要額を整理し、同じ金額・期間で税引後の受取額を比べましょう。
そのうえで、すぐ使うお金、期間を決めて預けるお金、時期が未定のお金を分け、利用時の金利・手続き条件を公式案内で確かめると判断しやすくなります。
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参考資料
情報確認日:2026年10月17日。
金利の例は確認時点のもので、預入れ・継続時の適用条件は各金融機関で確認してください。
- ゆうちょ銀行:定額貯金(据置・期間・口数・満期後)
- ゆうちょ銀行:定期貯金(選べる期間・利子・自動継続・分割不可)
- ゆうちょ銀行:定額貯金の商品概要説明書(PDF)(さかのぼる段階利率・口数・ATMとアプリ・税・限度額)
- ゆうちょ銀行:定期貯金の商品概要説明書(PDF)(日割・単利複利・中途払戻し・継続)
- ゆうちょ銀行:金利一覧(10月13日現在の年率と利回りの表示)
- ゆうちょ銀行:10年定期貯金の取扱開始(2026年5月18日開始)
- ゆうちょ銀行:貯金商品のご利用について(預入限度・民営化前商品・非課税)
- ゆうちょ銀行:預金保険制度について(合算・一般預金と決済用預金)
- 国税庁:利息を受け取ったとき(利子所得)(利子への課税)
- ゆうちょ銀行:貯金商品の手続き(必要なもの・手続き先)